発売当初は期待外れと言われたり、バグだらけで酷評されたタイトルでも、その後のアップデートや改善で見事に復活するゲームがあります。
今回は「やらかしたけど見事に化けたゲーム」を5作品紹介。
今から始めても全く遅くない、むしろ今こそ遊び時な名作たちです。
アップデートで化けたおすすめゲームまとめ
No Man’s Sky

2016年に発売された「No Man’s Sky」は、当時のゲーム業界でも屈指の炎上タイトルとして語り継がれています。
開発元のHello Gamesはインタビューやトレーラーで「無限に広がる宇宙」「無数の惑星ごとに異なる環境や生態系」「他のプレイヤーと宇宙で出会えるマルチプレイ」といった夢のような要素を公言しました。
発表時のインパクトは絶大で、発売前には「これこそ次世代の神ゲー」とゲーマーの期待が一気に膨らんでいったのです。
ところが、いざ発売されてみるとその評価は一変。
惑星は見た目こそ違えど似たような地形が多く、動物の挙動はぎこちなく、探索は単調の繰り返し。
マルチプレイも実質的には実装されておらず、事前に期待された要素が軒並み欠落していました。
Steamレビューは瞬く間に「圧倒的に不評」へ転落し、SNSや海外掲示板では「詐欺ゲー」「PV詐欺」といった言葉が飛び交いました。
発売前の熱狂との落差は大きく、失望の声が世界中で噴出したのです。
普通ならこのまま忘れ去られるところですが、Hello Gamesは違いました。
批判を正面から受け止め、少人数スタジオながら「長期的にアップデートで改善する」と宣言。
沈黙せずにロードマップを示し、一歩ずつ約束された要素を実装していきました。
その姿勢はユーザーの心を動かし、やがて「No Man’s Sky」は奇跡の復活を遂げていくことになります。
- NEXT(2018):念願のフルマルチプレイを実装。グラフィックや操作性も刷新され、事実上の再ローンチに。
- Beyond(2019):VR対応が追加され、宇宙探索の没入感が格段に向上。オンライン要素も強化。
- Origins(2020):惑星生成が進化し、多彩な地形や巨大生物などが追加。探索のワクワク感が復活。
- Frontiers(2021):拠点建設に加え、コロニー管理要素が導入。街づくりのような遊び方が可能に。
- 近年のアップデート:宇宙船のカスタマイズ、ストーリー追加、グラフィック強化など、進化は止まらない。
こうした改良の積み重ねにより、Steamレビューは現在「非常に好評」へと大逆転。
初期は“詐欺ゲー”と揶揄されましたが、今では「奇跡の復活作」として語り継がれています。
Final Fantasy XIV: 新生エオルゼア

2010年にリリースされた初期版「Final Fantasy XIV」は、スクウェア・エニックスにとって大きな汚点となりました。
シリーズの看板を背負った期待作だったものの、当時のゲームは未完成同然。
操作性は不便でUIは煩雑、敵やクエストの種類も乏しく、オンラインRPGとして致命的な欠点を抱えていました。
結果、プレイヤーやメディアからは酷評が相次ぎ、「FFブランドが崩壊する」とまで言われたほどです。
しかし、スクエニはここで諦めませんでした。
新たに吉田直樹プロデューサーを中心としたチームを立ち上げ、既存の「FFXIV」を大規模に作り直すプロジェクトを開始。
ユーザーからの信頼を取り戻すため、開発陣は公式フォーラムで進捗を公開し、直接フィードバックを受けながら再構築を進めていきました。
そして2013年、ついに「ファイナルファンタジーXIV: 新生エオルゼア」として完全リニューアル。
グラフィックエンジン、ゲームシステム、シナリオすべてが刷新され、旧版からは想像できない完成度を誇るオンラインRPGに生まれ変わったのです。
その後も拡張パックが次々と登場し、壮大なストーリーと遊びの幅を広げ続けた結果、今では「MMORPGの最高峰」と称されるタイトルに成長しました。
かつての黒歴史を完全に克服し、世界で数百万人のプレイヤーに愛される“復活劇の象徴”とされています。
- UI・操作性の全面改善:直感的に操作できるようになり、初心者でも遊びやすく。
- 拡張パックの充実:「蒼天のイシュガルド」「紅蓮のリベレーター」など、大規模拡張でストーリーと世界観を拡張。
- ジョブやバトルシステムの再設計:戦闘バランスを最適化し、MMORPGとしての面白さを取り戻した。
- イベント・シーズン要素:継続的なアップデートでプレイヤーを飽きさせない。
結果、FFXIVは世界中で再評価され、今や「MMORPGの頂点」と称されるまでに。
ゲーム史上でも“復活劇”として語り継がれる伝説的タイトルです。
Cyberpunk 2077

2020年に発売された「Cyberpunk 2077」は、近未来都市ナイトシティを舞台にしたRPGとして大きな期待を集めていました。
開発元は「ウィッチャー3」で高い評価を得たCD Projekt RED。
事前の映像や情報からは映画のような世界観、自由度の高い選択肢、圧倒的なグラフィック表現が約束されており、ゲーマーの期待は最高潮に達していました。
しかし発売直後、特にコンソール版はバグだらけでまともに動作しないケースが続出。
NPCが消える、ミッションが進行しない、フレームレートが安定しないなどの問題が頻発し、SNSやレビューサイトは批判の嵐に。
中には返金を求める声が世界中で広がり、ついにはPlayStation Storeから販売停止になるほど深刻な事態に発展しました。
それでもCD Projekt REDは逃げず、数年にわたり修正パッチを配信し続けました。
ユーザーの要望を反映し、警察AIやスキルシステムを改善。
UIも見直しが行われ、ようやく快適に遊べる土台が整ってきました。
そして2023年には大型拡張「仮初めの自由」が登場し、新たなストーリーやマップ、キャラクターが追加。
これによって「ついに完成した」と多くのプレイヤーから評価されるまでに。
今やCyberpunk 2077は、初期の混乱が嘘のように“完成された大作RPG”として語られる存在へと変貌しました。
- Patch 1.5(2022):AIやUIの大幅改善、スキルシステムの再構築。
- Patch 2.0(2023):警察システムの刷新、戦闘挙動の改善で没入感アップ。
- 拡張「仮初めの自由」:新ストーリー、新マップ、追加武器などを実装し、ファンから高評価を得た。
かつては“バグゲー”と呼ばれましたが、今では「最初からこの状態なら神ゲーだった」と言われるまでに復活。
最新のCyberpunk 2077は、堂々とおすすめできる完成度に仕上がっています。
Rainbow Six Siege

2015年にリリースされた「Rainbow Six Siege」は、戦術性の高いシューターとして注目を集めましたが、発売当初は厳しいスタートを切りました。
サーバーは不安定で接続エラーが頻発。
マップやオペレーターの数も少なく、繰り返し遊ぶにはコンテンツ不足が目立ちました。
さらにチート対策も不十分で、ユーザーからは「面白いけど完成度が低い」と失望の声が寄せられました。
しかしUbisoftはローンチ後に放置せず、シーズン制のアップデート運営を導入。
3か月ごとに新オペレーターとマップを追加し、ゲームバランスを継続的に調整する姿勢を見せました。
これによって戦略の幅が大きく広がり、少しずつコミュニティが盛り上がりを取り戻していきます。
また既存マップのリワークやUI改善、アンチチート強化など、快適な環境を整えるための取り組みも続きました。
競技性の高い設計が徐々に洗練され、ついにはeスポーツシーンでも注目を浴びる存在に。
今では「戦術シューターといえばSiege」と言われるほどの定番に成長。
発売から10年近く経った現在も、世界中のプレイヤーが日々作戦を練りながら戦っています。
初期の失敗を乗り越え、息の長い人気作となった成功例です。
- 新オペレーターの追加:シーズンごとに新キャラを導入し、戦術の幅を広げた。
- マップ改善・リワーク:既存マップのバランスを調整し、競技性を高めた。
- アンチチート対策:継続的な対策でオンライン環境を安定化。
- イベントやモード追加:期間限定イベントで新鮮さを維持。
その結果、Siegeは今や「戦術系FPSの定番」として確固たる地位を確立。eスポーツシーンでも人気を維持し、発売から10年近く経った今でも現役で遊ばれ続けています。
Fallout 76

2018年に登場した「Fallout 76」は、人気シリーズ初のオンライン作品として大きな期待を集めました。
しかし実際のリリース版は多くのプレイヤーを落胆させるものでした。
バグやクラッシュが頻発し、NPCが存在しない世界は空虚で、従来のFalloutらしいストーリー性に欠けていました。
加えてPvP要素の調整不足や課金要素の導入もあり、批判が殺到。
発売当初の評価は「Falloutシリーズ最悪」とまで言われました。
それでもBethesdaは粘り強く改善を重ね、2年後の大型アップデート「Wastelanders」でついにNPCが導入。
プレイヤーは人間NPCと会話し、クエストを受けることができるようになり、RPGらしい体験が取り戻されました。
さらに「Steel Dawn」「Steel Reign」などの追加コンテンツでストーリーが拡張され、新しい派閥やエリアも登場。
2022年には「The Pitt」が実装され、遠征コンテンツという新しい遊び方も追加されました。
これらのアップデートにより、当初の空虚な印象は大幅に改善。
今ではソロでも遊びやすく、協力プレイでも盛り上がれるオンラインRPGへと進化しました。
ローンチ時の失敗を乗り越えたFallout 76は、シリーズに新たな可能性を示した“復活の成功例”として再評価されています。
- Wastelanders(2020):NPCを追加し、従来シリーズのようなクエスト体験を導入。
- Steel Dawn / Steel Reign(2020〜2021):ストーリー拡張と新派閥を追加。
- The Pitt(2022):新しい遠征コンテンツを実装し、遊びの幅を拡張。
- 継続的な改善:バグ修正、イベント追加、シーズン制導入などで安定性とコンテンツ量を確保。
今では「別物になった」と再評価され、ソロでも遊びやすくなった点も高評価。
ローンチ時の失敗を乗り越え、Falloutシリーズの新しい形として定着しました。
まとめ
最初は期待外れだったけれど、開発の努力やアップデートで“神ゲー”に化けた作品を紹介しました。
こうしたタイトルは「今から遊ぶのが一番楽しい」ケースも多く、むしろ当初よりおすすめできます。
気になっていたけど敬遠していた人も、この機会にぜひプレイしてみてください。