PCでSteamのゲームを遊ぶ際、コントローラー選びはプレイ体験を大きく左右します。
シンプルな有線タイプから高機能なプロコン仕様まで、幅広いモデルが登場しています。
まずはコントローラー選びで重要となる「機能や規格」を整理してみましょう。
その上で、おすすめの製品を10種類ご紹介します。
コントローラー選びで知っておきたい基本機能

XInputとDirectInputの違い
PC用コントローラーを選ぶ上でまず理解しておきたいのが「入力規格」です。
現在主流となっているのは「XInput」で、これはMicrosoftがXbox 360以降で採用した仕組みです。
Steamに対応している多くのゲームはXInputを前提に設計されているため、基本的にはXInput対応モデルを選べば安心して利用できます。
一方「DirectInput」は古くから存在する規格で、PlayStation用コントローラーや古いPC用ゲームパッドで採用されてきました。
DirectInputでも使えないわけではありませんが、最新ゲームではボタン割り当てが自動で認識されないことが多く、設定に手間がかかります。
快適さを重視するなら、まずはXInput対応をチェックしておきましょう。
有線接続と無線接続
コントローラーの接続方式には「有線」と「無線」の2種類があります。
有線接続はUSBケーブルで直接PCに接続する方式で、遅延がほぼなく安定性が高いのが最大のメリットです。
長時間プレイでもバッテリー切れを心配する必要がなく、プロゲーマーや大会シーンでは主に有線が使われます。
一方で無線接続は、Bluetoothや専用ドングルを使ってケーブルレスで使用可能。
ケーブルが邪魔にならないため快適ですが、電池やバッテリーを消費する点は考慮が必要です。
「安定性重視なら有線」「取り回しや利便性重視なら無線」と覚えておくと選びやすくなります。
ジャイロセンサー
コントローラーに搭載されていると便利なのが「ジャイロセンサー」です。
本体の傾きを感知し、直感的な操作を可能にします。
例えばシューティングゲームでは細かいエイム調整に活用でき、マウス操作に近い感覚を得られるのが特徴です。
またレーシングゲームではハンドルのように本体を傾けて操作できるため、臨場感が増します。
ジャイロ操作は慣れるまで少し時間がかかりますが、一度使いこなせるようになると非常に便利。
任天堂のSwitch Proコントローラーや、PlayStationのDualSenseなどが代表的に搭載しています。
Steam側でも対応しているゲームが増えてきており、今後さらに活用の幅が広がる機能といえるでしょう。
背面ボタン(パドル)
通常のコントローラーには表面に主要なボタンが配置されていますが、高級モデルでは背面にも追加ボタン(パドル)が搭載されることがあります。
この背面ボタンは親指をスティックから離さずに操作できるため、特にFPSやアクションゲームで大きなアドバンテージになります。
例えば、スティック操作を維持しながらジャンプやリロードが可能になり、操作効率が大幅に向上します。
背面ボタンは割り当ても自由に設定できることが多く、自分のプレイスタイルに合わせたカスタマイズが可能です。
Xbox EliteコントローラーやRazer Wolverineシリーズなど、上位モデルに搭載されることが多いため、より快適で戦略的な操作を求める方には必須の機能といえるでしょう。
トリガーストップ
シューティングやレースゲームを遊ぶ際に注目したいのが「トリガーストップ機能」です。
コントローラーのL2/R2ボタン(トリガー)は通常フルストロークで押し込める仕様になっていますが、トリガーストップを有効にすると押し込みの深さを短く調整できます。
これにより、FPSでは射撃ボタンを素早く連打できるようになり、反応速度が向上します。
逆にレースゲームではフルストロークにしてアクセルやブレーキの微調整を楽しむことができるため、状況に応じて切り替えることで幅広く対応可能です。
この機能は主にハイエンドコントローラーに搭載されており、Xbox EliteシリーズやSCUFコントローラーが代表例です。
競技志向のゲーマーにとっては欠かせないポイントといえるでしょう。
振動機能(HD振動・ハプティックフィードバック)
ゲームの臨場感を高める上で欠かせないのが「振動機能」です。
敵の攻撃を受けたときの衝撃、地面の揺れ、銃の反動などを手元で感じ取れるため、プレイの没入感が大きく向上します。
特に注目すべきはPlayStation 5のDualSenseに搭載された「ハプティックフィードバック」。
従来の単調な振動ではなく、細かな表現が可能で、砂利道を走る感覚や雨粒が当たる感触まで再現されます。
Nintendo Switchの「HD振動」も同様に繊細な表現力が魅力です。
一方、低価格帯のコントローラーでは簡易的な振動しか搭載されていないことが多いため、没入感を重視するなら高機能モデルを選ぶのがおすすめです。
連射機能
アクションゲームやシューティングゲームで便利なのが「連射機能」です。
ボタンを押しっぱなしにするだけで自動的に連打してくれるため、指への負担を軽減できるほか、安定した連射速度を維持できます。
例えばシューティングでは弾を絶え間なく撃ち続けたり、アクションゲームでは連続攻撃を効率よく出せたりと、活用の幅は広いです。
特に長時間プレイする人にとっては疲労軽減にもつながる重要な機能です。
HORIのファイティングコマンダーや8BitDoの一部モデルなど、主に日本メーカー製のコントローラーに搭載されることが多いのも特徴です。
必須ではありませんが、あると確実に快適さが増す機能のひとつです。
対応デバイス
コントローラーを選ぶ際には「対応デバイス」も重要です。
多くのモデルはWindows PC専用ですが、最近ではNintendo SwitchやAndroidスマホ、iOS、さらにはMacにも対応しているマルチプラットフォーム製品が増えています。
1つのコントローラーで複数環境に対応できれば、持ち替える手間がなくコストパフォーマンスも向上します。
例えば8BitDo Pro 2はPC、Switch、スマホの全てに対応可能で、マルチデバイス環境に最適です。
「Steam用だけで十分」という方はPC専用でも問題ありませんが、普段から複数のプラットフォームで遊ぶ方は、幅広く対応できるモデルを選ぶと長く使えて便利です。
Steamで使えるおすすめコントローラー10選!
Xbox ワイヤレス コントローラー

Microsoft純正の定番コントローラー。
Steamとの互換性が高く、設定不要で快適に使える点が魅力です。
エルゴノミクスデザインによる握りやすさ、安定したボタン配置、長年の信頼性で多くのPCゲーマーから支持されています。
価格は7,000円前後と比較的手頃で、初めての1台としてもおすすめできます。
スペック表
Xbox ワイヤレス コントローラー | |
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価格(定価) | 約7,000円 |
接続方式 | 有線(USB-C) / 無線(Bluetooth, アダプタ) |
主要機能 | ハプティック振動, アナログトリガー, Steam公式サポート |
電源 | 単三電池 or 充電池 |
おすすめポイント
- Steamとの相性が抜群で即接続可能
- 握りやすいデザインと確かな耐久性
- カラーバリエーションが豊富で選ぶ楽しさもある
Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ2

プロゲーマーや本格派向けの高級モデル。
背面パドル、交換可能なスティックや十字キー、トリガーストップ機能など多彩なカスタマイズが可能です。
価格は2万円台と高価ですが、その分機能性は圧倒的。
SteamでのFPSやアクションゲームをより極めたい方におすすめです。
スペック表
Xbox Elite ワイヤレス コントローラー シリーズ2 | |
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価格(定価) | 約19,000円 |
接続方式 | 有線(USB-C) / 無線(Bluetooth, 専用アダプタ) |
主要機能 | 交換可能スティック&パドル, トリガーストップ調整, ボタンマッピング, ゴム加工グリップ |
電源 | 内蔵バッテリー(最大40時間駆動) |
対応 | Windows, Xbox Series X|S, Xbox One, Steam |
おすすめポイント
- 背面パドル搭載で多彩な操作が可能
- 交換パーツによるカスタマイズ性
- トリガーストップで素早い入力ができる
DualSense ワイヤレスコントローラー(PlayStation 5用)

PlayStation 5向けの純正コントローラーですが、Steamでも正式対応。
アダプティブトリガーやハプティックフィードバックに対応したゲームでは、圧倒的な没入感を体験できます。
価格は7,500円前後で、デザイン性と機能の両立が魅力です。
スペック表
DualSense(PS5 コントローラー) | |
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価格(定価) | 約9,000円 |
接続方式 | 有線(USB-C) / 無線(Bluetooth) |
主要機能 | ハプティックフィードバック, アダプティブトリガー, タッチパッド, 内蔵マイク |
電源 | 内蔵バッテリー(USB充電) |
おすすめポイント
- ハプティックフィードバックによる高精細な振動
- アダプティブトリガーで臨場感あふれる操作感
- モダンなデザインと持ちやすさ
8BitDo Pro 2

レトロ風デザインながら高性能な多機能コントローラー。
有線/無線両対応で、背面ボタンやアプリでの詳細設定も可能です。
Steamとの互換性も高く、価格は6,000円台とコストパフォーマンスも抜群。
インディーゲームから大作まで幅広く使える万能モデルです。
スペック表
8BitDo Pro 2 | |
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価格(定価) | 約7,000円 |
接続方式 | 有線 / 無線(Bluetooth, 2.4GHzドングル) |
主要機能 | ボタンマッピング, 連射機能, 6軸モーションセンサー |
対応 | Windows, Android, Switch, Steam |
おすすめポイント
- 専用アプリでキー配置や感度を細かく設定可能
- 背面ボタン搭載で操作の幅が広がる
- レトロデザインと現代的機能の融合
Nintendo Switch Proコントローラー

任天堂純正のプロコン。
ジャイロセンサーやHD振動を備えており、Steamでも問題なく使用可能です。
価格は7,500円前後で、シンプルかつ堅牢な作りが魅力。
SwitchとSteamの両方で使いたい方に最適です。
スペック表
Switch Pro コントローラー | |
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価格(定価) | 約7,500円 |
接続方式 | 有線(USB-C) / 無線(Bluetooth) |
主要機能 | HD振動, モーションセンサー, 長時間バッテリー(約40時間) |
対応 | Switch, Steam(Xinputモード) |
おすすめポイント
- ジャイロ操作対応で直感的に遊べる
- 長時間プレイでも疲れにくい設計
- SwitchとPCの両方で使える利便性
Razer Wolverine V2 Chroma

ゲーミングデバイスで有名なRazerの有線コントローラー。
メカタクタイルボタンによる軽快な押し心地、RGBライティング、背面ボタンの搭載が特徴です。
価格は1万5,000円前後で、デザイン性も高く、eスポーツ志向のプレイヤーにおすすめ。
有線接続で遅延がほぼない点も魅力です。
スペック表
Razer Wolverine V2 Pro | |
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価格(定価) | 約30,000円 |
接続方式 | 有線(USB) / 無線2.4GHz |
主要機能 | 背面ボタン, トリガーストップ, 交換可能スティック, RGBライティング |
対応 | Windows, PS5, Steam |
おすすめポイント
- メカタクタイルボタンで反応が速い
- 背面ボタン搭載で自由度の高い操作
- Razerらしい美しいRGBライティング
Logicool G F310r

価格2,000円台と非常に安価ながら、基本機能をしっかり押さえた有線コントローラー。
初めてPC用コントローラーを購入する人やサブ機としてもおすすめです。
軽量で扱いやすく、長時間プレイでも疲れにくい設計になっています。
スペック表
Logitech F310r | |
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価格(定価) | 約2,000円 |
接続方式 | 有線(USB) |
主要機能 | Xinput/Dinput切替, 軽量設計, シンプル操作 |
対応 | Windows, Steam |
おすすめポイント
- 手頃な価格で導入しやすい
- シンプルで軽量、長時間プレイ向き
- XInput/DInput切り替えスイッチ搭載
Logicool G F710r

F310の無線版。
価格は4,000円前後で、レシーバーを挿すだけで簡単に接続できます。
シンプルな設計ながら、ワイヤレスの利便性を求める方にぴったりです。
乾電池式なので、バッテリー交換も容易。
スペック表
Logicool G F710r | |
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価格(定価) | 約5,000円 |
接続方式 | 無線(2.4GHz USBレシーバー) |
主要機能 | Xinput/Dinput切替, 振動機能, ラバーハンドルグリップ |
電源 | 単三電池 ×2本 |
対応 | Windows, Steam |
おすすめポイント
- ワイヤレスで取り回しが快適
- XInput/DInput切り替え対応
- 価格がリーズナブルでコスパ良し
STEAM CONTROLLER

Valveが開発した専用コントローラー。
現在は生産終了しており新品入手は困難ですが、中古市場ではまだ購入可能です。
特徴的なタッチパッドとカスタマイズ性が魅力で、キーボード操作に近いゲームにも対応できる唯一無二の存在です。
スペック表
STEAM CONTROLLER | |
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価格(定価) | 生産終了(並行輸入・中古:約8,000〜12,000円前後) |
接続方式 | 有線(USB) / 無線(専用ドングル) |
主要機能 | デュアルタッチパッド, 高度なボタンマッピング, ジャイロ操作, アナログスティック1本 |
対応 | Windows, SteamOS, Linux(公式サポートは終了済み) |
備考 | 現在は並行輸入や中古市場で入手可能。Steam Deckや最新ゲームでは非推奨だが、カスタム操作を試したい人向け。 |
おすすめポイント
- タッチパッドによる独自の操作性
- 高いカスタマイズ性
- キーマウ操作に近い感覚を再現可能
HORI ファイティングコマンダー OCTA

格闘ゲーム向けに特化した有線コントローラー。
6ボタンレイアウトと高耐久ボタンにより、格ゲープレイヤーから絶大な支持を得ています。
価格は7,000円前後で、Steamで格闘ゲームをプレイする人には欠かせない存在です。
スペック表
HORI ファイティングコマンダー OCTA | |
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価格(定価) | 約6,000円 |
接続方式 | 有線(USB) |
主要機能 | 6ボタンレイアウト, ターボ機能, 格ゲー向け調整 |
対応 | Windows, PS4/PS5, Steam |
おすすめポイント
- 6ボタンレイアウトで格ゲーに最適
- 耐久性が高く安心して使える
- 価格が比較的手頃
まとめ
Steamで使えるコントローラーは、価格帯や機能によって幅広い選択肢があります。
カジュアルに遊ぶなら「Logicool G F310」、本格派なら「Xbox Elite シリーズ2」や「Razer Wolverine」、デザイン性重視なら「DualSense」や「8BitDo Pro 2」などがおすすめです。
自分のプレイスタイルや遊ぶゲームに合わせて最適なコントローラーを選び、快適なPCゲームライフを楽しみましょう。
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