核戦争後の荒廃した世界を舞台に、プレイヤーが自由な選択とサバイバルを楽しめるRPGシリーズ「Fallout(フォールアウト)」。
1997年に誕生して以来、クラシックRPGから最新のオンライン作品まで、ジャンルを進化させつつ世界中のゲーマーを魅了し続けています。
2024年のドラマ版大ヒットで再び注目を集め、2025年の今こそ振り返るべきシリーズです。
本記事では、シリーズを支えるゲームシステム、各タイトルの徹底解説、DLCの紹介、人気ランキング、今から遊ぶ方法までをまとめて紹介します。
Falloutシリーズとは?

Falloutシリーズは、核戦争後の荒廃したアメリカを舞台にしたポストアポカリプスRPGです。
1997年にInterplayから初代『Fallout』が登場し、社会風刺やブラックユーモアを取り入れた独特の世界観で注目を集めました。
その後Bethesdaによる3Dオープンワールド化で一気に世界的ヒットとなり、現在に至るまで20年以上続く人気シリーズとなっています。
「自由な選択」「派閥との関わり」「S.P.E.C.I.A.Lによるキャラクタービルド」が特徴で、プレイヤーごとに異なる物語を体験できるのが最大の魅力です。
Falloutがドラマ化

2024年4月、Amazon Prime Videoにて『Fallout』の実写ドラマ版が配信開始されました。
原作ゲームの雰囲気を忠実に再現しつつ、オリジナルのキャラクターやストーリーを展開。
Vaultの住人、荒野を生きる人々、そして謎めいた派閥との関係を描き、ゲーム未経験者にも楽しめる内容となっています。
ドラマの配信をきっかけに、Steamをはじめとしたプラットフォームでは過去作のセールが盛り上がり、新たにシリーズを遊び始めるプレイヤーが急増しました。
Falloutシリーズをこれから遊ぶ人にとっても、ドラマ版は絶好の入口と言えるでしょう。
Falloutシリーズを支える代表的なゲームシステム
S.P.E.C.I.A.Lシステム

Strength、Perception、Endurance、Charisma、Intelligence、Agility、Luckの7つの能力値を割り振るキャラクター育成システム(頭文字を取ってスペシャル!)。
どこにポイントを振るかでプレイスタイルが大きく変わり、殴り合い重視の戦士からカリスマで人を操る交渉家まで、幅広いビルドが可能です。
V.A.T.S.(Vault-Tec Assisted Targeting System)

戦闘中に時間をスローにし、敵の部位を狙って攻撃できるシステム。
このシステムによってFPSが苦手な人でも銃撃戦を楽しめる画期的なシステムなのです。
ヘッドショットで一撃を狙うか、脚を破壊して敵を無力化するかといった戦略性が生まれ、Falloutシリーズを象徴する演出となっています。
派閥と選択
Falloutではプレイヤーの選択が物語を大きく左右します。
どの派閥に味方するか、どんな行動を取るかで、世界の未来が変化。
「正義」も「悪」もプレイヤー次第という自由度の高さがファンを惹きつけています。
クラフトと拠点建設

Fallout 4以降で本格導入された要素。
武器や防具を改造するだけでなく、拠点を建設して住人を呼び込み、インフラを整備していく遊びも可能。
Fallout 76ではC.A.M.P.システムにより、個人キャンプをどこにでも展開できるようになりました。
サバイバル要素
放射能、空腹、渇き、病気などの要素がプレイに影響するハードコアモードも搭載。
「生き延びる」という緊張感を高め、よりリアルなポストアポカリプス体験を味わえます。
各タイトル徹底紹介
Fallout(1997)

シリーズの始まりを告げた作品。
見下ろし型のインターフェースにターン制戦闘を採用し、荒廃したカリフォルニアを舞台にVault Dwellerとして旅に出ます。
初代からプレイヤーの選択が重要視され、複数のエンディングが用意されていました。
古典的なRPGであるものの、Falloutらしいブラックユーモアや社会風刺はすでに完成しており、後の作品にも強く受け継がれています。
おすすめポイント
- シリーズの原点として、世界観やシステムを知るなら必修。
- クラシックRPGならではの重厚なロールプレイ体験。
- 複数エンディングが用意され、選択の重みを実感できる。
Fallout 2(1998)

前作の数世代後を描く続編で、世界はさらに広大に。
主人公は「Chosen One」と呼ばれ、荒廃した大地で部族の未来を背負って旅に出ます。
自由度は大幅に増し、クエスト解決方法は複数用意され、行動の結果が世界に反映されました。
さらにブラックユーモアが強まり、カルト的なファンを生んだタイトルです。
おすすめポイント
- 初代を大幅に拡張した自由度の高いゲームデザイン。
- 風刺やブラックユーモアがより濃厚でシリーズファンに人気。
- 行動次第で世界や結末が変わる「選択の重さ」が体験できる。
Fallout 3(2008)

Bethesdaが開発を引き継ぎ、大胆に刷新された作品。
舞台は核戦争で廃墟と化したワシントンD.C.。
主人公はVault 101の住人として父を探す旅に出ます。
視点はFPS/TPSへと移行し、広大な3Dオープンワールド探索が可能に。
瓦礫の街並みや荒れ果てたモニュメントを歩く没入感は当時のゲーマーに衝撃を与えました。
おすすめポイント
- 初めての3D化で荒廃したワシントンD.C.を探索できる衝撃体験。
- 父を探すメインストーリーがシンプルで遊びやすい。
- 多彩なDLCでさらに冒険の幅が広がる。
DLC
- Operation: Anchorage – 仮想シミュレーションで雪原戦争を体験。
- The Pitt – 奴隷制が蔓延る工業都市を描くダークな物語。
- Broken Steel – エンディング後を拡張し、レベルキャップを上昇。
- Point Lookout – 沼地エリアを追加し、ホラー色の強い探索を提供。
- Mothership Zeta – エイリアンの宇宙船で繰り広げられる異色の冒険。
Fallout: New Vegas(2010)

Obsidianが開発したスピンオフ的作品ながら、シリーズで最も人気の高いタイトルのひとつ。
舞台は核戦争後のネバダ州、ラスベガス周辺。
主人公は配達人「Courier」として、弾丸に倒れながらも蘇り、荒廃したモハーヴェを旅します。
選択と分岐が極めて多く、複数の派閥とどう関わるかでエンディングが大きく変化。
物語の自由度の高さと豊富なロールプレイ要素により、シリーズファンから絶大な支持を受けています。
おすすめポイント
- シリーズ屈指の分岐シナリオと派閥選択の自由度。
- ギャンブル要素や独特の雰囲気がラスベガスらしい体験を演出。
- DLCまで含めると壮大な物語が楽しめる。
DLC
- Dead Money – カジノを舞台にした緊張感あるサバイバル。
- Honest Hearts – ユタ州の荒野で部族文化と衝突。
- Old World Blues – 科学実験の暴走をブラックユーモア満載で描写。
- Lonesome Road – Courierの因縁を描く物語の集大成。
Fallout 4(2015)

舞台はマサチューセッツ州ボストン周辺、通称「Commonwealth」。
主人公は冷凍睡眠から目覚め、さらわれた息子を探す旅に出ます。
メインストーリーは直線的ですが、クラフトと拠点建設が本格的に導入され、遊び方の幅は過去最大級。
銃器や防具の改造、拠点管理、派閥抗争といった要素がプレイヤーごとに異なる物語を生みます。
おすすめポイント
- クラフトや拠点建設が本格的に楽しめる。
- 最新ハードでも快適に動作し、初心者にもおすすめ。
- 複数の派閥と絡むことで、異なる結末を体験可能。
DLC
- Automatron – ロボット作成・改造が可能に。
- Wasteland Workshop – 捕獲装置や建築オプション追加。
- Far Harbor – 濃霧に包まれた島を舞台にした大型追加マップ。
- Contraptions Workshop – 生産ラインや仕掛けを追加。
- Vault-Tec Workshop – 自分専用のVaultを建設可能。
- Nuka-World – 巨大遊園地を舞台にした冒険、敵派閥を率いることも可能。
Fallout 76(2018〜)

シリーズ初のオンライン専用作品。
当初はNPC不在や不具合の多さで酷評されましたが、大型アップデートを経て別物のように改善されました。
舞台はウェストバージニア州、Vault 76の住人としてアパラチアを探索。
C.A.M.P.システムで拠点を自由に建てられるほか、シーズン制コンテンツが長期的な遊びを保証します。
おすすめポイント
- 定期的なアップデートで進化を続けるオンライン体験。
- フレンドと協力して探索や拠点建設が楽しめる。
- ソロでも遊べるように改善され、ストーリー性も追加された。
拡張・アップデート
- Wastelanders – NPCと本格的な物語を導入、評価を改善。
- Steel Dawn / Steel Reign – Brotherhood of Steelを軸にした新章。
- The Pitt – Fallout 3の舞台を再構築した大型アップデート。
ファンが選ぶFalloutシリーズ人気ランキング
- Fallout: New Vegas – 選択と分岐の自由度が圧倒的。
- Fallout 3 – 初めての3D化と廃墟探索の衝撃。
- Fallout 4 – クラフト要素と拠点建設の奥深さ。
- Fallout 2 – 自由度とブラックユーモアの黄金期。
- Fallout(初代) – シリーズの礎を築いた原点。
- Fallout 76 – アップデートを重ね進化したオンライン体験。
各タイトルを今プレイする方法
Fallout(1997)、Fallout 2(1998)
現在はSteamとGOG.comで配信されています。
Windows PCでのプレイが基本ですが、GOG版は最新環境でも比較的安定。
コンソール機には移植されていないため、PC専用です。
Fallout 3(2008)
Steam、GOG.com、Microsoft Storeで入手可能。
Xbox 360版、PlayStation 3版も発売されていますが、今から遊ぶならDLC込みの「Game of the Year Edition」を収録しているPC版か、Xbox Series X|Sの後方互換でのプレイがおすすめです。
Fallout: New Vegas(2010)
Steamで配信中、DLC込みの「Ultimate Edition」が定番。
Xbox 360版、PS3版も存在しますが、快適に遊ぶならPC版か、Xbox Series X|Sの後方互換機能を利用するのが良いでしょう。
MODサポートが充実しているのもPC版の大きな魅力です。
Fallout 4(2015)
Steamをはじめ、PlayStation 4、Xbox Oneでも発売。
さらにPlayStation 5やXbox Series X|Sでも後方互換でプレイ可能です。
公式で日本語に対応しており、DLCを含めた「Game of the Year Edition」も販売中。
最新ハードでも安定して遊べるため、今から始めるには最も手軽な作品です。
Fallout 76(2018〜)
Steamのほか、Xbox Game Pass(PC・コンソール両方)、PlayStation 4、Xbox Oneでプレイ可能。
次世代機のPS5、Xbox Series X|Sにも後方互換対応。
定期的にアップデートが続いているため、今から始めても問題なく楽しめます。
今から遊ぶ人向けガイド
初めての人におすすめ
Fallout 4 – 最新のシステムを取り入れ、拠点建設やクラフトが充実。
グラフィックも現代的で遊びやすく、初めてのFalloutに最適。
ストーリー重視派におすすめ
Fallout: New Vegas – 選択の自由度がシリーズ随一。
派閥や物語の分岐を重視するプレイヤーにはベストな一本。
クラシックRPGに挑戦したい人におすすめ
Fallout 1, 2 – 古典的なシステムだが、シリーズの原点を知りたいファンには必修科目。
長く遊びたい人におすすめ
Fallout 76 – 定期アップデートやイベントで今も進化を続けるオンラインRPG。
フレンドと協力して遊びたい人には最適。
ドラマから入った人におすすめ
まずはFallout 3かFallout 4をプレイするのがおすすめ。
世界観に触れつつ、シリーズの魅力を実感できるはずです。
まとめ
Falloutシリーズは、核戦争後の世界で「自由と選択」を体験できる唯一無二のRPGです。
クラシックRPGから3Dオープンワールド、オンラインタイトルまで進化を続け、その都度新しいファンを獲得してきました。
2024年のドラマ化で再び注目を浴び、今後の「Fallout 5」にも期待が集まっています。
これから始める人も、すでにプレイ済みのファンも、Falloutの世界は何度訪れても新しい発見があります。
ぜひ、自分の選択で荒廃した世界を生き抜きましょう。
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