さあ始まりました「クソゲー戦記」!
記念すべき第1回に選ばれたのは、ファミコン界の問題児、『たけしの挑戦状』です。
そう、あのビートたけしが監修した“伝説のクソゲー”。
1986年に発売されたこのゲーム、当時は「大人向け!」「常識を打ち破るゲーム!」と宣伝され、子どもも大人もワクワク。
「たけしが作ったなら面白いに違いない!」と期待値は爆上がりでした。
でもフタを開けてみたら……はい、理不尽のバーゲンセール。
全国のプレイヤーを困惑させ、ファミコン史どころかゲーム史に名を刻んだ問題作となったのです。
ゲーム概要

ジャンルは「アクションアドベンチャー」とされていますが、正直ジャンル不明。
スタート地点はサラリーマンの日常。
なのにやることは「会社を辞める」「妻に離婚届を叩きつける」。
これを小学生にやらせるのか!? と、発売当時からツッコミどころ満載でした。
その後も展開はカオス。
カラオケで熱唱したり、ヤクザと殴り合ったり、南の島で宝探しを始めたり。
「冒険RPGです」と言われても、「いやいや、何の冒険やねん!」と全員が突っ込んだことでしょう。
ストーリーの繋がりはほぼなく、ただのごちゃまぜ体験。
当時のプレイヤーのほとんどが“何をすればいいのか分からない”状態で放り出されました。
ちなみにGoogle Playにて配信されているので、気になった方は一度遊んでみてください。
クソゲーたる所以

1. ヒント皆無の謎解き
普通のゲームなら「ここに行け」とか「この人に話しかけろ」とかヒントがあるはず。
でもこのゲームにはゼロ。完全なるノーヒント。
必要な行動は「数時間放置する」とか「カラオケでマイクに叫ぶ」とか、絶対気づけないレベルの無茶ぶり。
もう開発者の「気づけるもんなら気づいてみろ!」という悪意すら感じます。
2. 地獄のアクションパート
唐突に始まる横スクロールアクション。
敵がやたら強くて、しかも当たり判定が理不尽。
「お前に触れてないやろ!」という距離でダメージを受け、即ゲームオーバー。
頑張って進んでも、また意味不明な謎解きで詰み。
まるでプレイヤーを試す罰ゲームの連続です。
3. 待つだけのイベント
「何もせずに5時間放置してください」──はい意味不明。
今なら「放置ゲーム」ジャンルがありますが、当時のファミコンでこれをやるのはただの拷問。
小学生たちの貴重な夏休みを何時間も奪い去った罪深い仕様です。
4. 不親切を超えた設計
セーブも限られている上に、説明不足すぎて何をどうしていいか全く分からない。
攻略本があってもなお理解不能な部分が多く、クリアできた人は都市伝説級。
「やっと進んだ!」と思った瞬間に理不尽に殺される──これを何度も繰り返すのです。
そりゃ投げる人続出ですよ。
逆に面白いポイント

でも、ここまで理不尽が揃うと逆に笑えるんですよね。
友達と遊んで「いや無理やろ!」「なんでやねん!」とツッコミが止まらない。
配信や実況で盛り上がるのも納得です。
そして今見返すと、「自由度が高すぎる」という意味では、オープンワールドの先駆けとも言えなくもない。
いや、完成度は残念すぎるんですけどね。
結果的に“ネタとして楽しむ”という新しい遊び方を生んでしまったわけです。
まとめ
『たけしの挑戦状』は、ただの駄作じゃありません。
理不尽すぎるシステム、意味不明なイベント、やたら難しいアクション。
そのすべてが合わさって“笑うしかない伝説”となりました。
クソゲーの象徴にして、実況やレビューで永遠にネタにされる存在。
「クソゲーを語るなら、まずはこれから」という一本であり、まさに第1回にふさわしい作品です。